経済 economics 2005 4 12

 「暴落」というと、何を連想するでしょうか。
株式市場のことを連想した人は、素人です。
 株式市場の暴落は、よくあることで、たいしたことではありません。
暴落したといっても、株価指数で言えば、せいぜい1割か2割程度です。
こういうことは、みんな慣れていますので、
マスコミは騒ぐでしょうが、株式市場の参加者は冷静かもしれません。
 暴落を避ける必要があるのは、債券市場です。
つまり、国債市場の暴落は、何としても避けなければなりません。
国債市場の暴落は、国家の死を招きます。
 もし、国債市場で、暴落が起きれば、
株式市場のように、1割か2割で済む問題ではありません。
下手をすれば、5割の暴落も、あり得ます。
 なぜかというと、株式市場には、PERやPBRという客観的な投資指標がありますので、
みんなが不安になっても、PERやPBRという客観的な基準によって、
客観的に「売られすぎ」と判断できるのです。
 しかし、国債市場には、PERやPBRという客観的な基準がありませんので、
投資家の不安心理が収まるまで、暴落は続きます。
 そういうわけで、政治家も官僚も、
株式市場よりも国債市場に注目しておく必要があるのです。
 もちろん、日本は、今のところ、国内で、
国債が消化できていますので、それほど心配はないでしょうが、
外国を見れば、国内で消化できない国もあるのです。
こうした国では、そういう危険があるのです。
 これを、「対岸の火事」と考えてはいけません。
現在では、国際経済や国際金融は、あまりにも密着していますので、
すぐ火が燃え移ってしまいます。







































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